【反貧困世直し集会】女役割なんかぶっとばせ!現地レポート「分科会の感想」【第2回】

前回のレポートは以下をごらんください。
【反貧困世直し集会】女役割なんかぶっとばせ!現地レポート「ブーズの様子」【第1回】


「女役割返上!!ワークショップを通して男女の性別役割分業を皆で問い直します」の感想 報告者:あやこ


10月16日反貧困大集会の午後、「女性」の分科会に行ってきました。
当日は秋の西日が強く会場を照らしていて、少し暑く感じるほどでした。


午後から始まった女性の分科会は、「女性役割返上!ワークショップを通して男女の性別役割分業を皆で問い直します」 」というテーマでした。
エレキギターをかき鳴らし、まずはバンド演奏が始まります。



有名なあの曲この曲を、女性の現状から鋭く替え歌した歌で、思わず笑ってしまいます。

◆替え歌メドレー
「ましなだけ(「ろくでなし」の替え歌)」

会議の途中で湯のみを洗いに、一人の女が席を離れたら
それに気がついた 一人の男が
自分がやるよと洗い物かわった
ましなだけ ましなだけ そんなくらいでほめるな
 
http://files.acw2.org/100515.pdf(働く女性の全国センター提供)



会場の人たちにも歌詞が配られて、私も大きな声で歌ってすっきりさせてもらいました。


演奏が終わって雰囲気もほぐれたところで、本日のワークが始まります。
手元には色の違う紙が二種類5枚ずつ10枚。それに、一枚に一つずつ、「女性でよかったなあ、得だなあと思うこと」、もう一色の紙に「男性だったらよかったなあ、得だなあと思うこと」を書き出していきます。

ワークをやってくださった丹羽さんが、まずはランダムに会場から紙をもらって読み上げます、そしてそれと似たようなことを書いた人が手を次々とあげて、似た内容ごとになぜ自分がそれを書いたのか発表し、大きな紙に貼っていきます。


すると、いくつかのテーマがぼんやり浮かび上がって来ます。服装・働き方・からだ・・・。
今の世の中がどういう役割を女性や男性に求めているのか、どう女性や男性を扱っているのか、という現状が、その中で生きるそれぞれの人の感じているなまの意見から浮かび上がってくるのが本当におもしろい!
でも、ある人が「これは女性だから得だと思う!」と出したものが、別の人からは「それって本当にお得!?」という意見が出たりして、人によって同じ世の中で「女性」として生きていても、どうとらえて生きているか違うということを、やりとりされる声が新鮮でした。

特に、「サービスデーやランチセットなどの女のお得はけちくさい?!」、お店が女性にお得なセットを用意したり、サービスしてくれるのはなぜかという話しになり、女性は餌になる(男性に行きたいと言ってくれると男性も来る)、女性の口コミ力にお店が期待しているからだ、高級料亭は女性デーやってくれないよね、など、湧いたテーマでした。


他に、服装の自由度が高くていい、おしゃれが好き、というような意見がたくさん出る一方で、働き方のほうでは女性は昇進できない、賃金が低い、女性への期待度が低い、という意見が出て、世間での「働き方(への期待)」と「服装」の関係があるのではないかということも話し合われました。


からだについても、「自分のからだ・女性のからだが好き」という人が私のほかにもいらっしゃったりして嬉しかったり、でも世の中は全然女性にとって安全・安心ではなくて、望まない時も性的な視線にさらされたりするから、暴力から自衛しなきゃって思っているなあと自分も強力に感じていることを再確認しました。


最後に、今回私がワークに参加して思ったのは、女性役割を実際に返上するには、きっと、まず今現在世の中がどういう役割を女性に(男性に)求めているのか、ということを知ること。それから、その中で育ち生きてきた私の中に、どんな世界観ができあがっているのかということを知るということ。そのことが大事だと思いました。それを自分のこととして知らないと、自分が何の役割を引き受けているのか、求められていると感じているのか、私は混乱します。

ワークは終始発言と小さなおしゃべりが飛び交い、最初から示されたもののない真っ白な紙に次第に生の声の書かれた紙で社会のことやその場にいる人たちや自分のことが浮かび上がっていくのが少し不思議で、最初から最後までわくわくしっぱなしの楽しい時間でした。


参加された皆様、お疲れ様でした!


最終回のレポートは以下からごらんください。
【反貧困世直し集会】女役割なんかぶっとばせ!「デモ出発前(ビンさんボーさんのこと)」【第3回】

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