女性の暮らし年越しホットラインに参加しました。

しんぐるまざあず・ふぉーらむ主催の「女性の暮らし安心年越しホットライン」に女性と貧困ネットワークも参加しました。


女性と貧困ネットワークのメンバーの中でもベテランの相談員が電話を受けました。
その他、事務作業、入力などの業務にも参加していました。


10時過ぎから、ホットラインの電話はなりっぱなしです。
相談員には弁護士や精神保健福祉士、労働問題にくわしい人、DV相談、生活保護など、さまざまな専門をもつ人がいます。


「この情景、すごいなあ。女性の相談を女性が集中して協力しあいながら受けてる。」
ふだんは別の場所で活動している相談員がつぶやきます。


エンパワメントするというのはこの情景のことそのものです。
電話をとって、話をきいて、情報を探し、適切な施設を探し、専門職の知識を借りてゆっくりと話します。



NHKのお昼のニュースで紹介されると、
「テレビを見て、電話した」という女性が増えて来ました。

主催のをしんぐるまざあず・ふぉーらむの方の感想が、今の状況を表しています。

10時前から7時まで5回線の電話がやむことなく鳴りました。
何度もホットラインを経験していますが こんなに相談が殺到するホットラインは始めてでした。
128件〜130件の相談がありました。


何社応募しても仕事がない
仕事の人間関係で診療内科などのメンタルな病気を抱えている
働けないので家族と暮らしているが家族の中で暴力や虐待を受けている
暴力を受けて離婚した
子どもの虐待をしそうになる
自分を責めてしまう
夫の借金が大変だ
高齢で年金だけでは暮らせないのでどうしたらいいのか
生活保護を受けている自分を受け入れられないで追い詰められる
孤立している
生活保護を受けているが寮に入っているのでお金が少ししか使えない


などなど深刻なご相談が多く、せいいっぱい相談に応じました。


女性の困難生き難さは路上にだけ見えるのではないこと、声に出すことさえもできない女性が多くいることを電話を通じてみた思いでした。


女性の場合、仕事がさらにない状況なのですが、路上に出ている人は少ないあるいは隠れていますが、その分家族の中に暴力や虐待が隠れていること、精神的に追い詰められている方も多い(比較はできませんが)という印象です。



電話を切るとき、
「きいてくれて、ちょっと安心した」と最後に笑って切った人もいました。
そんなとき、相談員は電話回線での出会いを喜びます。
電話をかけてきてくれたことを感謝します。


「あなたは、なにもできないというけれど、こんなふうに電話をかけて行動しているじゃない?すごいですよ」


ある相談表にそんな言葉がかいてありました。
電話をかけてきてくれた130人の女性たちにこのことばを送って、
報告を終わりにします。

電話をうけた相談員の方々、おつかれさまでした。

[NHK報道]

女性の暮らし 年の瀬電話相談

厳しい雇用情勢のなか、年の瀬を迎え、生活や仕事の不安を抱える女性からの相談に応じる電話相談が、19日、東京で行われています。この電話相談は、19日午後7時まで受け付けており、電話番号はフリーダイヤルで0120−063−041です。
この「女性の暮らし安心年越しホットライン」は、女性の支援活動をしているNPOが、厳しい雇用情勢を受けてことし初めて行っているもので、東京・千代田区の会場では弁護士などの専門家が相談に応じています。受け付けが始まると電話がひっきりなしにかかり、「アルバイトを掛け持ちして暮らしていたが、何社も辞めさせられ仕事ができないでいる」とか、「会社を解雇されてしまった。シングルマザーでこれからどうやって生活していけばいいか分からない」といった相談が、相次いで寄せられていました。厚生労働省によりますと、働く女性の半数以上が派遣労働などの非正規雇用で、賃金は男性の70%未満にとどまっています。電話相談を行っているNPOの理事の赤石千衣子さんは「ことしは就職難の新卒の学生や、男性も、非正規雇用に流れ込んできている影響があり、とりわけ、シングルマザーや中高年の女性の雇用が厳しくなっている」と話しています。
http://www.nhk.or.jp/news/html/20101219/t10015941982000.html


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