5月13日に行われたかたり・れんが読売新聞に載りました。

派遣切り…「明日はホームレスかも」
 景気の悪化は女性の生活も直撃している。仕事を失い、住む場所に困る女性もいるが、相談窓口や支援活動に女性はあまり訪れず、問題は表面化しにくいのが実情だ。女性の困難に寄り添った支援が求められている。(月野美帆子)

 事務系の派遣社員として10年以上働いてきた東京都内の女性(45)は、最近、終夜営業の飲食店やネットカフェで過ごすことがある。

 以前は正社員として働いていたが、得意の英語を生かして派遣の働き方を選んだ。年収は350万円以上あったが、景気悪化と共にあっけなく契約を打ち切られた。金融危機が深刻化した今年2月以降は、事務系派遣の仕事が全く紹介されなくなった。パート、派遣を問わず求職しても、10日以上仕事が見つからないこともある。1日限りの仕事や製造現場への派遣も引き受けるようになった。「明日にはホームレスかも、と思うことがある」収入が減り親族宅に身を寄せているが、仕事が長引き終電を逃せば、終夜営業の店で朝を待つ。「働きたいのに仕事がない。手足を伸ばして眠り、朝起きたら仕事に行く普通の生活を送りたい」と話す。

 女性の路上生活者で作るグループ「ノラ」のいちむらみさこさんによると、この女性のように、生活困難に陥り、終夜営業の飲食店で夜通し過ごす女性が、年明け以降増えているという。

 いちむらさんは定期的に終夜営業の飲食店を訪れ、これらの女性に声をかけ、相談を呼びかけるチラシを渡している。「徹夜で遊んだり深夜勤務を終えて始発を待ったりする人とは、たたずまいが違うのでわかる。家はあっても家族関係などに事情を抱え、家に居づらくなっている人もいる」といちむらさん。

 4月半ばの週末、東京・渋谷駅周辺にある終夜営業のファストフード店を訪れ、終電から始発までの時間帯に、30〜60歳代と見られる7人の女性にチラシを渡した。1月末に同じ店舗を訪れた際には4人だったという。テーブルに突っ伏して寝ていた50歳代の女性は「いつもは別の店にいる。掃除のために出て行くよう言われたので、こちらの店に来た」と話し、チラシに見入っていた。
(略)
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(2009年5月26日 読売新聞)